F2転換率を上げる方法

DtoCマーケティング

前回に続き、DtoCマーケティングの重要指標である、F2転換率について解説していきます。今回はF2転換率を上げる方法です。

 具体的な手段としては、例えばダイレクトメールや電話、メールなど、初回獲得から次回購入までの期間にターゲットとタイミングにあったコミュニケーションをすることになります。

 ただ、先に手段を考えてしまうと、やみくもにクーポンを進呈することになるので、まずは考え方を大事にしてください。

「初回購入したお客様が2回目も購入したくなる気持ちは何だろう。その気持ちになっていただくためには何をすべきだろう」

ということが大事です。2回目購入の気持ちなっていただくための考え方、それは、以下の2つになります。

期待を超える

 初めて購入したお客様は期待と不安がつきまとっています。
「広告に惹かれて購入した。早く手元に届かないかな」
「とりあえず安かったから買ったけど、きちんとした商品が届くかしら」

 まずは、そんなお客様をがっかりさせてはいけません。そして、「広告」「値段」以上のおもてなしをすることが大切です。ネガティブ要素を減らし、ポジティブ要素を増やすことをしましょう。以下の記事でも解説しています。

 
 それでは、初回購入後のネガティブ要素を減らし、ポジティブ要素を増やすポイントを整理しましょう。大きくいうと商品と販促ですが、もう少し細かくみていく必要があります。

 ここではリアルな商品だと仮定して分解してみました。矢印のひとつ右がネガティブ要素を減らす、さらに右がポジティブ要素を増やす例になります。

【商品】
●配送→2日~5日後→当日・翌日
●商品の梱包→必要最低限→見た目がきれい・質が高い。
●商品のパッケージ→広告どおり→広告以上
●商品の同梱物→必要最低限の明細書→商品や商品以外の有益な情報

【販促】
●購入後のメール→必要最低限の内容→商品や商品以外の有益な情報
●商品の配送メール→出荷時のお知らせ→出荷後のステータスがわかる
●商品到着直後のメール→特になし→商品の活用方法のご案内
●商品使用後のメール→他のお客様と同様の内容のメール→初回購入者用の内容のメール

 ネガティブ要素を減らすということは、お客様は他社と比較しながら、「最低限この程度だよね」という水準=期待を担保しなければいけません。
 
 またポジティブ要素を増やすこということは、その期待を超えていかなけらばいけません。「お値段相応ね」で終わってしまっては、次回も買いたいという気持ちを、あまり高めることができません。
 
 繰り返しになりますが、F2はまだ1回しかご購入いただいていない、会社やサービス、商品の知識がまだ疎いお客様です。第一印象ではないですが、ここで、どのように印象を持たれるかは非常に重要です。

 必要最低限のサービスを担保しつつ、自社の商品、サービスの特性を生かした「期待を超える」ことができないかを考えてみましょう。

活用を促す

 そもそもですが、2回目をご購入していただく一番の方法は商品を気に入ってもらうことです。ただ、そこはお客様自身に委ねられることなのでコントロールできません。できることは、

お客様に商品を活用していただくことです。

「使い方がわからず、容量があまり減らない」
「契約はしたけど、忙しくて使っていない」

というケースは、DtoCでは結構多く発生します。

 商品を十分に活用できない、即ち費用対効果が見合わない、だから2回目を買わない(もしくは解約する)という残念なケースです。

 初めて購入していただいたお客様には、自社の商品・サービスを正しく使い倒していただくことを心がけましょう。

●正しく使っていただく
 商品の使用方法は、広告に書いてあった、ウェブサイトにも書いてある、だと残念ながらお客様は伝わっていない可能性が高いです。
 例えば化粧品なら使う頻度が決まっているはずです。その頻度で使っていただかないと効果も十分に発揮できません。丁寧にナビゲートしましょう。
 物理的な商品であれば、商品に同梱する、ウェブサイトのサービスであれば初心者向けのガイドページを用意する。事例として、まずは何をすべきかお客様一人ひとりにTODOリスト化してあげるサイトもあります。

●使い倒していただく
 例えば動画視聴サービスなら、最初にお目当ての映画を見ただけで終わると、そのサービス全体のポテンシャルを発揮できないで解約を迎えることになります。初回の接点の広告では、伝えきれた魅力は一部のはず。初回購入後のお客様に継続的に自社の商品・サービスの魅力を余すところなく伝えていきましょう。
 まず、そもそも使っていないお客様もいるので、商品到着後の何日後にご利用の感想を問うメールをする。その後も、商品・サービスの魅力を切り出し段階的に伝えていく。など。
 ウェブサイトのサービスであれば行動履歴も残るので、アクションするたびに何かインセンティブを提供するのも一手です。そういえば、このnoteのバッジもそうですね。

【コラム】禁断の手
サブスクや定期コースなど、継続課金モデルのサービスのCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)でF2転換率を上げる、禁断の手が2つあります。

1.寝た子は起こすな。
要するに何もしないということです。こちらは少額のサブスクの場合が多いです。大抵の場合は、クレジットカード引き落としなので、お客様はあまり月額で支払っている感覚がありません。そんなお客様に対してわざわざアプローチすると、無駄なお金を使っていることに気が付き解約してしまうということです。

2.解約させない。
こちらはオンライン系に多く、ウェブサイトに「解約」のメニューがトップや会員メニューに見当たらず、かなり奥深いところに行かないと見つからないようにしています。こちらこそ、かなりの禁断の手で、あまりひどいと、SNSなどで叩かれます。

両方ともお客様の目線では、決していい手法ではありません。短期的に成果があっても長期的にはかなり損をすることになると思います。あくまで参考としてとどめておいてください。

 以上。考えたメインになりましたが、F2転換率を上げる方法でした。ぜひ自社の商品・サービスの特性を生かし、期待以上かつ活用促進できる具体的な方法を実践してみてください。

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