子どもと夜の対話

パパの育児

親子4人で寝るには寝室は狭い。
仕方がないので、私は一人で
別の部屋で寝ている。
次男が大きくなったら使う予定の部屋だ。

夜はなるべく早めにその部屋に行く。
リビングにいるといつまでも
子どもが寝ようとしないからだ。

部屋に行くと、しばらしくして、
次男が歯磨きの仕上げにやってくる。
シャカシャカシャカ。
一旦、うがいをしに出ていく。
そして、今度は絵本を持ってくるので、
読んで聞かせてあげる。

それで私の夜の育児は終わりだ。
二人の子どもに「おやすみ」を告げると、
電気を消して目を閉じる……。

そのとき、子どもが部屋にやってきて、
再び目を開ける。
そんなことが時々ある。

4歳の次男はわかりやすい。
母親に叱られたとき、
長男と喧嘩したとき、
「今日はお父さんと寝る」と
布団に入ってくる。
私に甘えたいのだろう。
ちょっと嬉しくなる。

7歳の長男はわかりにくい。
あまり部屋に入ってくることはないのだが、
ときどき、はにかんだ笑顔でやってきて、
無言で私の布団に飛び乗ってくる。

何がしたいのかわからないのだが、
甘えたいということだけはわかる。
嬉しい気持ちもあるのだが、
同時に不安な気持ちもある。
なんで甘えたいのかわからないからだ。

学校で何かあったのかな。
いじめられていないかな。

直接聞いても答えるはずはないので、
頭をなでてやりながら、質問する。

今日は学校楽しかった?
明日は何の授業があるの?

とりとめのない会話が続く。
甘えたい理由は特にないかもしれない。
ただ、自分のことはあまり口にしない長男。
困ったことがあるのであれば、
その兆候を見逃さないようにしてあげたい。

テレワークで四六時中一緒にいる日々。
だが、家族4人でいると、
二人きりで過ごす時間は意外とない。
こういう夜の対話は悪くないと思う。

さて、今日は次男が甘えにやってきた。
私の横で目をばっちり開けている。
何の話をしようか。

「大人になったら何になりたい?」
「大人って10歳のこと?」

ちょっと違うが、
4歳にとって10歳は大人かもしれない。

「そうだよ。何になりたい?」
「キリンになりたい」

子どもならではの発想だ。
微笑ましくなる。
気になって質問を続けた。

「20歳になったら何になりたい?」
「そしたら元の人間に戻る」

なんか、深いな……。
キリンは何かの象徴だろうか。

と考えていたら、次男は
漫画のようにいびきをたてて寝始めた。
私のベッドを完全に占領する形で。

さてと。

次男の重たい体を抱えて寝室へ向かった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました