前回、F2転換率をあげる方法を解説しましたが、実際の施策をした際、その成果が知りたいところ。そこで今回は成果の管理手法を解説します。
管理手法を間違えるとミスリードにつながなりますので参考にしていただければ幸いです。さて、管理手法で重要なことは2つあります。「新規獲得の施策ごとにわける」「日別にみる」です。
新規獲得の施策ごとにわける
F2転換率の増減で、疑問に思う方も多いはず。「タマゴが先かとニワトリが先かじゃないけど、実は新規の取り方次第では? いいお客様ばかり獲得すればF2転換率は勝手にあがるはず」。
はい、その通りです。よく、新規獲得(アクイジョン)チームと既存顧客(リテンション)チームで分かれてDtoCマーケティングを行っている組織を目にします。
そこで、ありがちなのは、「継続率が下がったのは、新規獲得チームが良くないお客様ばかり獲得しているからだ」「新規獲得数は目標通りなのに、継続率が下がって売上が目標に達していない」というケースです。チーム同士で衝突が起こったりします。
そうならないためにも、最低限した方がいいのは、新規の施策別にF2転換率を管理することです。例えば初回半額で獲得した新規と、初回20%で獲得した新規は、前者の継続率の方が低い可能性が高いです。
よって新規獲得チームが初回半額の施策に注力した場合、F2転換率は下がってしまいます。このとき、まるめた数字を追ってしまうと、F2の施策が失敗したように見えてしまいます。
また、チャネルでいうとオフラインよりオンラインの方が、F2転換率は低い傾向になります。媒体ごとでも違います。こちらも分けて管理することを推奨します。
表にしてみました。列に月を入れていますが、新規で獲得した月という意味です。セルにはF2転換率を入れます。例えば黄色の網掛け箇所であれば、「4月の新聞広告で初回半額キャンペーンで新規獲得した方のF2転換率は67%」ということを意味します。(施策自体を実行していない月もあるはずなので空白のセルも存在します)
日別にみる
普段は先の表で十分なのですが、いざ、F2転換率が芳しくなく、F2施策を見直す際いは、粒度が大きすぎます。なぜなら、どのタイミングでF2施策を行うべきかが見えないからです。
初回購入者が「初回購入時点」から、いつ「2回目の購入」をしたかを日別に表にまとめていきましょう。先の表の黄色のセルを分解していきます。下記の表になります。セルにはF2人数÷新規数の値が入っています。
表だと直感的にわかりづらいのでグラフにしてみました。
そうすると、2回目に購入しやすいタイミングが見えてくるはずです。上記の場合は、10日目または購入直後が狙い目のようです。ダイレクトメールやメールを打つタイミングを修正していきましょう。なお、最初から定期の契約の場合は、逆に解約のタイミングを表に表し、いつ解約しやすいかということを考察してみてください。
以上がF2転換率の管理手法となりますが、商品やサービスによって、媒体や時期やそれぞれ特性があると思います。粒度を小さくしたり大きくしたり、最適解を見つけてみてください。
コメント