みんな黙っている。しゃべっているのは私だけ。という会議はありませんか。目の前には何人もメンバーがいてチームで仕事をしているはずなのに……。焦燥感におそわれますよね。チームで仕事をしている以上、会議では活発的に発言をしてほしいところです。さて、そんなとき、発言を促す簡単な方法があります。「当事者意識を高める」といった精神論ではありません。もっと簡単なこと。それは、
「裏で発言をしてくれるように仕込む」
です。どういうことかを解説していきます。
テレワークで会議もリモートで行うことが多いと思います。その際、主要な発言者以外はマイクをオフにしているため、参加者は黙っていることが楽になりました。リアルな会議のように、目配せをして発言を促すことも難しいです。
そこで「この会議、俺しかしゃべってないな」と上司の方が言ってしまうのは最悪です。委縮して、もしくは反感を買って、余計にしゃべらなくなってしまいます。なので、前向きに発言を促しましょう。参加者の誰かに発言をするように、裏で仕込んでしまえばいいのです。私の若い頃の話になりますが、会議の前に上司が私に言いました。
「〇〇さん(私のこと)が、しゃべるまでは僕はしゃべらないから」
結構焦りますよね。別に会議で特段しゃべらない方ではなかったのですが、やっぱり、場の空気、特に上司の発言を読みながら発言していたことが多かったです。そして、その空気が読めないときは、黙ってしまっていました。今の若い方も同じだと思います。
「自分がしゃべったことで反対意見が起きたらどうしよう」
「議題に関係ないことをしゃべったらどうしよう」
「質問をしたいけど、内容が整理できていない」
などなど、不安が生じて発言できない状況に陥っています。
もちろん、上司が率先して空気を読まない発言をして場をリラックスさせる方法もありますが、例えば社外や部外の方が参加している会議の場合、それは難しくなります。そこで、事前に発言することを約束してもらうのです。その際、命令ではいけません。恐縮してしまうだけです。
「〇〇さんの意見はいつも的を射ているから、まず切り込んでみて」
「〇〇さんの発言は、場がなごむから、第一声をお願い」
など、モチベーションがあがる伝え方をしましょう。ちなみに私の場合は、「今後リーダーになると思うから、その際の訓練だと思って」という言葉でした。悪い気はしませんよね。
発表者のプレゼンが終わり、ファシリテーターの「何か質問や意見がある方いらっしゃいますか?」という声。会議は静寂に包まれます。そこに間髪いれず、発言をするのです。最初は緊張しますが、いつもより発表内容に集中することができました。
上司の方も私の意見に反対したり、横やりを入れたりすることなく、最後まで黙ってくれたので、自分の意見を話すことができました。慣れてくると、会議自体が活性化するように、自分では理解できている内容を、あえて質問をするテクニックまで身に着きました。やっぱり慣れなんですよね。
私が発言することで、周りも続くようになります。上司が最後まで話さないので、自由に発言していいのだという空気になるからです。なお、これを読まれている方で上司の立場ではなく、また上司とそんな約束が取りづらい方は、同僚の仲間と約束しあってみてはいかがでしょうか。「今日は〇〇さんが切り込み隊長ね」という具合に当番制にすれば、みんな平等になり、ゲーム感覚で楽しむことができます。
コメント