幼稚園の先生がコロナに感染した。
日曜日に、急遽、
妻の電話にその一報があり、
幼稚園が一週間お休みになった。
つまり、平日も次男が
家にいることになった。
4歳の次男はまだ分別がつかない。
リモートワークの私が
4畳半の部屋で仕事をしていても、
平気でドアを開けて入って来る。
イヤホンを耳に会議をしていた私は、
目で「今はダメだよ」と合図。
悲しそうな顔をしてドアを閉める。
仕方がないことなのだが、
明日からの1週間が不安になる。
小学校もリモート授業が
選べるようになったらしい。
元々無精な7歳の長男。
パソコンも大好きだ。
すぐにリモート授業を選んだ。
ちなみに妻は専業主婦。
つまり、平日なのに
家族4人とも家にいる。
私は2階の自室でデスクワーク。
長男はダイニングテーブルでリモート授業。
次男は小さな机で紙ねんどづくり。
妻は掃除や次男の相手。
家族みんなでリモートワークだ。
仕事の合間に1階に降りてみる。
長男はイヤホンをしないので、
学校の授業の騒がしい声が
聞こえてくる。
次男は自分の声が
学校側に聞こえてしまうことも
わかっていないので、
歌を歌って陽気に遊んでいる。
不思議な光景だと思いながら、
再び2階にあがる。
さて、次は重要な会議だ。
集中してパソコンに向かう。
すると、ハーモニカの音が
階下から聞こえてきた。
音楽の時間なのだろう。
おいおい。
やめさせるわけにもいかないので、
早く次の授業にならないかと念じる。
そうして12時。お昼の時間になった。
いつも妻がご飯を用意してくれるので、
1階に降りていったが、
どうも小学校は12時にお昼は
始まらないらしい。
まだ長男がパソコンに向かって
しゃべっている。
当然、妻はお昼の用意はできない。
私は次の会議も迫っている。
そもそもリビングテーブルが
占領されているのでお昼を
食べることができない。
まさかの自宅でランチ難民。
カップラーメンを仕事部屋で
食べるのは憚られるので、
仕方なく外にランチを食べに行く。
やれやれ、こんな
1日が1週間続くのか。
仕事を終えて夕食につく。
なんだが、いつもより、
次男がおしゃべりをしてくる。
「今日迷路を作った。ゴールに行ける?」
「紙粘土で何を作ったでしょう?」
全部クイズ形式で、食べる暇がない。
なぜ、こんなにしゃべるのだろう。
そうか、幼稚園に行けない分、
しゃべり足りないのだ。
次男の声に耳を傾けながら、
子どもたちもストレスを
感じていることに気が付いた。
お友だちに会えない、
外で遊べない。
子どもたちが当たり前に
できていたことが、
できない日々なのだ。
「あのとき、みんな家にいたよね」
いつか、こんな日を
思い出しながら笑って話せる日が
早く来るといいな。
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