無視しがちな非購入理由

DtoCマーケティング

 DtoCマーケティングにおいて最も重要なことは、お客様の意見を聞くことです。WEBの調査アンケートや、お客様からのお電話やメールでの問い合わせ、ソーシャルリスニングなど、手法は様々。ご意見を積極的に拾っていきましょう。

ネガティブな意見を聞く必要性

 その際、ご購入いただいた方の意見ばかり聞いても意味がありません。購入されなかった方、もしくは購入していたのにやめた方の意見も聞くことが重要です。そこにはネガティブな意見が多いでしょう。耳を塞ぎたくなる内容も多いでしょうが、そのネガティブ要素を払拭しないと事業の拡大は目指せません。また、実はポジティブな要素を伸ばすより、ネガティブな要素を減らす方が簡単なケースも多く存在します。例えば「サイトの案内がわかりにくい」という意見が多かったら、それを直せばいいだけです。「サイトが使いやすい」というポジティブな要素を伸ばすよりはよっぽど楽です。

それでも無視してしまう非購入理由

 ネガティブな意見を聞いたときに、無意識に無視してしまう意見があります。それは頭の中で、勝手に改善不可能だと判断してしまう意見です。例えば以下になります。

「送料が高いから」
「商品の価格が高いから」
「私の好みに合わないから」

 お金に関わることは、収支に関わることなので、簡単に変えることができません。ましてや人の好みを変えることもできません。それ故に、その意見がいくら多くても目を背けてしまうのです。ですが、本当に無視していいのでしょうか。例えば「送料が高い」が理由が非購入理由の3割だったとしたら、あなたの商品やサイトに接点を持った方の3割が購入してくれる可能性があります。無料にする必要はありません。あと100円、200円下げたら、収支はどうなるかとシミュレーションをしてみてください。

 「損して得とれ」ではありませんが、送料を下げた方が儲かる可能性もあります。まずは意見のボリュームを把握することから始めましょう。ボリュームが低ければ無視してもかまいませんが、ある程度ボリュームが高いのあれば、本当に改善が不可能かどうか考えてみる価値があります。

 また、アンケートなどはお客様は端的に答えてしまうものです。その意見の裏側、そう意見した本質を考えることも大切です。例えば先の「商品の価格が高いから」はよく価格納得性と呼ばれるものです。商品と価格が釣り合っていないのです。価格を下げたからといって売上があがらない場合もあります。レッドオーシャンの価格競争に巻き込まれてしまうからです。商品自体の質をあげる。アフターフォローなど付随するサービスを手厚くする。間接コストと呼ばれる、買い物自体の手間を減らすなど、工夫の余地がないか一考してみましょう。

非購入理由を払拭する企業

 それでも、先の例の意見はなかなか払拭するのは難しいものです。繰り返しになりますが、ボリュームが大事です。改善した際は、そのボリュームの変化を注視するようにしましょう。
 
 さて、ここからは余談ですが、ネガティブな意見を見事に払拭してしまった企業があります。大抵の企業に当てはまるネガティブな要素なので、それを払拭するということは、かなりの強みになります。まず「送料が高い」。これを払拭したのがAmazonです。プライム会員という会費と引き換えに、普段の送料を無料にしてしまいました。通販を利用しない方の大きな理由の1つは「送料」なので、その方々は自ずとAmazonに流れることになります。

 次に「私の好みに合わないから」。まずはその裏側を読む必要があります。家具であれば、色なのかサイズなのか、質感なのか。化粧品であれば、パッケージなのか、使用の手間なのか、質感なのか。そしてそれを解決できると気が付き積極的に採用している企業があります。例えば、ECや店舗などで行われているカスタマイズのサービスです。お客様自身に色やサイズを選ばせて、パーツを組み合わせます。お客様自身が選んだのですから、好みに合うという理屈です。化粧品の場合は日本では法律上、難しいのですが、外国であれば店頭でお客様の肌質に合わせてブレンドして販売する企業もあります。

まとめ

 以上。【DtoCマーケティング】無視しがちな非購入理由でした。まとめると以下になります。

  • 非購入理由をお客様に聞く
  • 非購入理由の上位のボリュームを把握する
  • 上位の非購入理由の裏側・本質を理解する
  • 上位の非購入理由の解決方法を思案する

ぜひ、実践してみてください。

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