ターゲットの育て方

DtoCマーケティング

今回は、第5章【ターゲット編⑤】DtoCマーケティング。いよいよ、DtoCマーケティングにおいて昨今、重要視されているCRMの領域です。

【CRM】
CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマーリレーションシップマネージメント)の略語。既存のお客様から得られる利益を最大化する手法になります。

事業がスタートしたばかりのときは、商品そのものの価値に惹かれてくださったお客様が中心なので、特に育成の観点は不要ですが、事業拡大に伴い、新規獲得費用が向上、また、すぐに離脱するお客様が増えてきます。

そのまま拡大路線を取る場合、新規顧客費用を上昇させるばかりでは利益が逼迫されます。そこで既に獲得したお客様をいいお客様に育てる方向に力を入れていきます。

なお、これまで解説した内容をふまえて解説していきますので、ぜひ文末のリンクから過去の記事もご覧いただけると幸いです。

まず前提として、自社のお客様を絞り、そのお客様の人物像や行動がなんとなくイメージできるている状態にしてください。

また、自社のファンになったきっかけや継続している・継続しない理由もイメージできているとベターです。

さて、ターゲットを育てるための重要なことは以下の2つです。

・ネガティブ要素を減らす
・ポジティブ要素を増やす

つい、CRMというとロイヤリティプログラムだとか、販売促進の施策による、ポジティブな要素ばかりを考えてしまいがちです。

ただ、想像してみてください。

サイトが使いやすく、1度買い物をすると、次回割引クーポンをもらえるオンラインショップがあったとして、買った商品が何日も届かず、問い合わせしても返信がないやっと届いたと思ったら商品が汚れていた…。そんなショップでまた買い物したいと思うでしょうか?

【参考】
Amazonが得意なのは、フルファネルオプティマイゼーションという、お客様の各プロセスにおけるネガティブ要素を徹底的になくすことです。検索から購入、商品が届くまで、「当たり前のように」プロセスが過ごせるので、何度も利用してしまうのです。

正直、地味ではありますが、ネガティブ要素を減らすことも重要視していきましょう。

さて、まずはコアのターゲットとそうでないターゲットの差分を想像していくことが必要になります。

例えば継続してくれている方と継続していない方の差はなんでしょうか?

例えば1年間で5万円払ってくださる方と2万円しか払ってくださらない方の差はなんでしょうか?

なお、お客様との接点は購入前から購入後までさまざまなプロセスがあります。それらはよくAISASという言葉で解説されます。

【AISAS】
商品やサービスを購入するまでのプロセスを5つのステップに表したもの。Attention(認知)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)の5つの頭文字を取って名付けられています。

こちらの軸も踏まえて、どのタイミングで差が生まれたのか、と考えていきたいところですが、まだタイミングに関しての解説が終わってませんし、何よりプロセスごとの考えを埋める作業が大変。

まずは細かいことは考えず、大きな粒度で考えていきましょう。商品軸、施策軸、その他、程度の粒度がお勧めです。

そこに、コアターゲット、そうではないターゲットの、ポジティブなこと、ネガティブなことを思付くかぎり書いてみてください。

データが必要になったらその都度、抽出しましょう。予め必要そうなデータを用意するより効率的です。

例が下記になります。ここでは、架空の健康食品をイメージして記載してみました。

※あまりにも、かけ離れたターゲット(例えば、初回特典だけを目当てに商品を購入して商品自体に興味がない方)をコアターゲットに育てるのは困難なので、近しいターゲットに設定してください。

画像1を拡大表示

まとめたところで、上と下のターゲットの差が「なぜ生まれるのか」という仮説を立てて、打ち手を洗い出してみてください。

例)
・初回の定期購入のギャップ
→定期の方が値段がお得だと認知されていない?
→初回購入時の定期促進を強化する。

・二回目の購入のギャップを埋める。
→即効性を期待して、初回の使用であきらめた?
→継続するからこそ効果が期待できる商品の〇〇〇という成分を解説する。

・メルマガの許諾率のギャップを埋める。
→商品の宣伝メールばかり届くと思われている?
→商品ばかりではなく健康に役立つ記事をメルマガで送りする旨を伝える。

・サイトのユーザビリティのギャップを埋める。
→サービスについての理解が不十分。サイトで探しにくい?
→FAQページの充実。チャットを導入して初回訪問者をアテンドする。
などなど。

まずはブレストをして、思いつくかぎり打ち手のアイデアを出し切りましょう。

あがったアイデアのすべてを行うことは難しいかもしれませんが、インパクトが大きく、手を付けやすい打ち手から実施するのがお勧めです。詳しくはまた別の機会に。

さて、本記事にて「ターゲット編」は終了となります。次回からは「タイミング編」を解説していきます。

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