次男の補助輪

パパの育児

7歳になった長男は
もう自転車に乗れる。
元々、足で蹴って前に進む自転車である、
「ストライダー」で遊んでいたので、
上達は早かった。
ペダルをこぐ自転車を買ったときも、
わずか1回か2回で補助輪を外せた。
小学校に入ったときには、
その自転車ももう
窮屈そうだったので、
新しい自転車を購入。
前の自転車には補助輪をつけて、
4歳の次男のものになった。

次男のときは、
あまりストライダーで遊んでいない。
どうしても二人の子どもと
遊ぶとなると長男の方に
合わせてしまうからだ。
「すぐに補助輪は外せないだろう」
という予想どおり、
最初に乗ったときから、
あまり上手に乗れないようだった。
公園も歩いていくには
遠い場所にある。
長男は自分の自転車で行くので、
私は次男を電動自転車の後部座席に
座らせて公園に行く。
そのため練習もなかなか
できない日が続いた。

だが、いわゆるお古の自転車だが、
次男は気に入っている。
そのため、いつもどおり
公園に行こうとすると、
「自分の自転車で行く」と
言い出した。

そうなると大変だ。
公園に行くまでの道は
車の行き来も多い。
そんな道のりをちょこちょこと、
こいで行くことになる。
歩道からはみでる可能性もある。
危険なので、私も長男も
自転車はあきらめて、
横を一緒に歩いていくことにした。

そして自宅から出発。案の定、
何回かこぐたびに、うまくいかないで、
途中で止まる。私と長男はそのたびに
歩くのをやめて、次男を待つ。
私は終始、車が来ないかも
注意しなければいけない。

次男はペダルをこぐのに一生懸命だ。
ずっと下を見てこぐので、
電柱にぶつかりそうになり、
そのたびに私が手で自転車をとめる。

下を見ているので、走行も安定しない。
「ちゃんと前見て」
声をかけるが、すぐに下を向いてしまう。
一体、いつ公園につくのだろうか。

そのとき黙ってその様子を見ていた
長男が次男に声をかけた。
「これを見て」
持っていたボールを上にかざし、
道しるべとなったのだ。
そして、そのまま前に
ゆっくり歩いていく長男。

そのボールを目標に次男は一生懸命、
ペダルをこいでいく。
ガラガラと補助輪が道路にあたる音。
兄弟で前へ前へと進んでいく。

普段は喧嘩ばかりなのに、
こういうときは助け合う、
それが兄弟というものなんだろう。

補助輪外れたら、家族4人で
サイクリング行こうね。

無事公園に着いた。
ひと遠り遊んだあと、
男3人は、再び
お昼ご飯が待つ自宅へと帰路につく。
ちょこちょこと。
ゆっくりゆっくり。

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