平日の幸せなお昼ごはん

パパの育児

リモートワークの日々は続く。
朝晩はもちろん、
お昼ごはんも自宅でご飯を食べる。

会社に行っていたときは、
「今日のお昼は何にしようか」と、
11時頃から考えていたのが懐かしい。
同僚や上司と会社の近くで
食べに行くこともあった。
そのときは、どうしても
仕事の話がついてくるので、
気が休まることができない。

今は妻に出されたものを、
一人か家族と食べる日々だ。
完全に仕事と離れられる。

さて、今日は平日の金曜日。
幼稚園年中の次男は春休みが
終わったばかりということもあり、
午前中で幼稚園が終わる。

12時。私は四畳半の部屋を出て
階下のリビングに向かう。
今日の我が家のお昼ごはんは、
妻と次男と私の三人だ。

今日おかずは、
目玉焼きとハムだった。
いわゆるハムエッグというやつ。
あとは白飯とお味噌汁だ。
ただ、次男はこれだと満足しないと
妻は気を利かしたのだろう、
ハムの代わりに冷凍ハンバーグが
次男のお皿に置いてある。

「いただきます」
私が食べようとすると、
次男が私のお皿をじっと見ている。
黙っているので、
一瞬わからなかったが、
すぐに意図を察した。
どうやら、ハムも食べたいようだ。
箸でハムを一枚つかんで
次男の皿においてあげる。

「ありがとう」と次男が言う。
「どういたしまして」と私が言う。

しかし、次男はすぐに
ハムを食べようしない。
席を立って、食器棚から
ナイフとフォークを持ってきた。
何をするのだろうと思ってみていると、
自分のハンバーグを半分に切って、
フォークで私に差し出した。

「そんなにいらないよ」

次男の気持ちに感謝しながらも
優しく断った。次男が食べる分が
少なくなってしまう。
すると、次男はハンバーグを
さらにナイフで小さく切っていく。
どうしても私にあげたいらしい。
私は、一番小さなハンバーグを箸でつまんで
皿に置いた。

「ありがとう」と私が言う。
「どういたしまして」と次男が言う。

そして、私と次男はパクパクと
お昼ごはんを食べたのでした。

平日、仕事の合間にお昼ごはんを
家族と食べるなんて、
思いもしなかった。
仕事から離れられるばかりか、
子どもの優しさに包まれる、
すっかり癒される貴重な時間だ。

「ごちそうさま」
まだ食べ終わっていない次男を横目に、
私は2階の仕事部屋に向かった。
さて、今日も定時に仕事を終えよう。
そして家族と一緒に
晩ごはんを食べよう。
今日の晩ごはんは何かな。

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